Voice/先輩社員からのメッセージ

髙安 薫(たかやす かおる)

2016年入社(29歳)/建築部/係長

Q.現場監督は何をする人ですか。

所長という役職を拝命

 入社の直接的な動機は、大学時代、就職活動の一環としてインターンシップに参加し、そこで経験した玉川組の現場体験です。現場は診療所を併設するサポート付き高齢者住宅。外観がほぼ完了し、内装工事が行われていました。

 様々な作業員が協力して作業を行っていて、大きな現場だという印象を受けました。内装工事でこれだけ活気があるのなら、躯体などの工事はもっと凄いのだろうと感じ、その仲間の一人として私も加わり、建物を完成させる喜びを味わってみたいと思いました。

 入社後、実際の現場では戸惑うことばかりでした。大学で学んだ知識がそのまま通用する場所ではないとは思っていましたが、その予想はみごとに的中しました。例えば、工具や道具類の呼び方からして通常とは異なり、業界用語が溢れていました。

 ラチェット(クランプを固定する工具)のことを現場では「ガチャ」と呼び、最初は何を指しているのかわかりませんでした。練り上げたコンクリートなどを入れて、人が押して運搬する一輪車は現場で「ネコ」と呼ばれていました。「ネコをもってきて欲しい」と指示された新人社員の戸惑いを想像してください。

 現場に慣れるまで1年かかりました。何が行われているのか、次は何をするのかなど、少しずつ理解できるようになったのは2年目以降です。その私が、現場の責任者である「所長」という役職をいただいたのは2022年春。工程・品質・安全・原価の4管理業務を統括する現場監督を務めることになり、責任の重さをひしひしと感じています。

一人は全員のために、全員は一人のために

 同時に、現場の一員に加わり建物を完成させたいという当初の夢に、手が届く場所に来たという感慨もじわじわと胸に込み上げ、努力の積み重ねによってここまで来たと感じています。

 所長という仕事の核心の一つは、現場に出入りする全ての社員や作業員にとって、働きやすい現場環境の実現だと思います。そのための大切なポイントは、誰にでも話しかけやすい雰囲気づくりだと、私は考えています。話しかけにくい、相談しにくい現場は、社員や作業員の意思疎通、共通認識に支障をきたすおそれがあります。

 現場は一人ひとりの知識、技能を持ち寄り、その力を一つの方向に集約し、人に愛され、社会に役立つ構造物を育てる場所です。連帯感を持って仕事に取り組まなければ、構造物は物体として存在するだけで、誰からも愛されない、社会に役立たない、ということにもなりかねません。

 現場で働く全員が一つの目標に向かって自分の能力を存分に発揮する。困難にぶつかった時は、全員が協力してその壁を乗り越えていく。ラグビーでよく使われる「一人は全員のために、全員は一人のために」という言葉を体現したようなチームワークで仕事が進行する、そのような現場の実現に全力を尽くそうと思っています。

1日の仕事の流れ(モデルケース)

※出勤時間は現場や仕事の役割等によって異なります。勤務時間は休憩1時間を含む、1日8時間となっております。