Voice/先輩社員からのメッセージ

藤谷 惠音(ふじやけいん)

2018年入社(22歳)/建設部技術課

Q.建設の未来はどんなカタチをしていますか。

ドローン測量などICTを積極導入

 2011年に発生した東日本大震災をきっかけに、建設という仕事に興味を持ちました。被災地のインフラ再生に取り組む建設会社の奮闘ぶりを、テレビのニュースなどで繰り返し見るうち、建設会社の重要な役割を理解することができたからです。

 札幌の工業系高校の土木課に入学し、建設業界で働くことを目指して勉強しました。パソコンにも親しみ、IT技術の進歩などにも関心を持っていました。玉川組への入社を決めたのは、最新技術の積極的な導入を企業理念の一つにしていたからです。

 現在、建設部の中でもIT技術を中心とした新しい建設技術の導入を主業務とする技術課に所属し、各現場を巡りながら技術サポートに励んでいます。その中でも特に力を入れているものが、ドローン(無人航空機)を使用した3次元測量です。

 ドローン測量は現在、全国の建設現場で本格的な導入が始まっているICT技術の一つです。ICTとはIT技術の中でも特に「デジタル化された情報をやりとりする通信技術」のことを指します。国交省は2016年から建設業界の生産性向上を目指し「建設現場にICTを活用しよう」という取り組みを進めており、その一環となるのがドローンによる3次元測量です。玉川組も国の動きにいち早く反応し、ドローン測量を導入しました。

新時代の扉が開かれる

 そもそも土木測量は、工事に欠かせない基礎データである工事予定地の位置(座標)、高さ、長さ、面積などの正確な測定を目的に行われます。測量の多くは専門の測定機材を用いて陸上で行われます。予定地の場所や環境などによっては、セスナなど有人航空機を用いた写真測量も行われます。

 陸上の測量では範囲が広くなるほど多くの時間と人員が必要になり、有人航空機は費用が高額になります。これらのデメリットを解消するのがドローンです。測量方法は、カメラなど必要な機材を搭載したドローンを、パソコンなどを使用して工事予定地の上空に自動飛行させ、空から撮影します。

 撮影を終えたドローンを帰還させ、撮影情報を取り出して専用ソフトで解析し、工事予定地の形状を正確な3次元画像として再現します。人が立ち入れない危険な場所も問題なく飛行でき、有人航空機のような手間がかかる準備や段取りも不要なので、測量の効率化とコスト圧縮が実現しています。

 自動車の自動運転化が現実のものになりつつあるように、自動運転する建設重機もそれほど遠くない将来、登場すると言われています。ICT技術の導入が進めば、現場の職場環境は間違いなく変わるでしょう。

 例えば、3Kイメージの払拭、女性の職場進出の促進、情報化時代の中で育った若い世代の活躍フィールドの拡大、多彩な能力を有する人材の参入など、様々に予測されています。建設業界はいま、新時代の扉を開けようとしています。

1日の仕事の流れ(モデルケース)

※出勤時間は現場や仕事の役割等によって異なります。勤務時間は休憩1時間を含む、1日8時間となっております。